再就職での自己PRの書き方は?作成する手順やポイント、例文を解説

公開:2024/12/31 更新:2024/12/31
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「自己PRをどのように書けばよいのだろう」と悩んでいるシニアの方は多いでしょう。 定年後に再就職するためには、自己PRの書き方を明確に理解しておかなければなりません。 


この記事では、自己PRの書き方や作成する手順、ポイント、例文について解説します。本記事を読めば、どのようにアピールすれば自分の魅力が面接官に伝わるのかが理解できます。 自己PRの書き方を学びたい方は、本記事を参考にしてください。

自己PRとは?


自己PRとは、自分の魅力や長所を企業に伝えることです。企業に「自分を採用すべき理由」や「自分が入社した際に会社へ貢献できること」を提示して、採用の判断をしてもらうための材料を用意する必要があります。


自己PRでは、応募先企業で活かせるスキルや、応募する仕事と親和性のある資質を書いてください。どのようなスキルを保有しているかによって、企業は採用すべきか判断しやすくなります。

シニア世代における自己PRの書き方


シニア世代における自己PRでは、以下の4つの手順で書いてください。

  • 結論
  • エピソード
  • 学んだ内容
  • 入社後にどのような活躍ができるか

せっかく会社で活用できるスキルを保有していたとしても、読みにくい文章でアピールをしていたら意味がありません。シニア世代はどのように自己PRを書けばよいかを参考にするとよいでしょう。

結論


自己PRを書く際は、最初に自分の強みを端的に伝えましょう。強みを最初に伝えれば、どのようにアピールをするのか聞き手が把握しやすくなり、内容の理解につながります。

例えば、「私の強みは、まわりに捉われない発想力です」と伝えれば、どのような強みを持った人物なのかが理解できるでしょう。最初に結論を伝えないとどのようなアピールをするのかが想像しにくく、聞き手の集中力が途切れてしまうかもしれません。

エピソード


自分の強みを伝えたあとに、強みの証明ができるエピソードトークをしてください。ただ「私の強みは、発想力です」と伝えただけでは、なぜ自分の強みが発想力だと思ったのかが理解できません。

例えば、自分の強みが発想力だった場合は、先行きが見えない状況であったとしても解決方法を見出して周囲を統率できた事実を伝えましょう。自己PRの内容に説得力を持たせるために、エピソードを付け加えましょう。

学んだ内容


エピソードトークを展開したあとに、何を学んだのかを伝えてください。例えば、前職で営業成績が悪い会社の実績を上げた事実をアピールしたいのであれば、どのようにして営業成績を上げ、その経験から何を学んだのかを書きましょう。

学んだ内容を記載する際は、具体的な数字を交えておきましょう。「営業成績を上げた」と伝えるよりも、「営業成績を80%上げた」と伝えた方が具体的で内容が理解しやすいためです。

入社後にどのような活躍をできるか


自分の経験を通して学んだことを伝えたあとに、入社後にどのような活躍ができるかを書いてください。企業が一番知りたいのは、入社後にどのような活躍ができるかです。

例えば、「前職で培った発想力を活かし、御社でも今までにないような商品を開発できるように努めます」と伝えれば、入社後の活躍が想像できます。

就職面接では、採用担当者から活躍できる素養があると感じてもらえるかが勝負であるため、自分の強みをどのように業務へ活用できるかを伝えてほしいです。

シニア世代が自己PRを作成する際の手順


シニア世代が自己PRを作成する際は、以下の手順を参考にしてください。

  1. 応募企業や職種で求められている能力を書き出す
  2. 自分の実績や強みを書き出す
  3. 自分の実績や強みのなかから応募企業で活かせるものを選ぶ
  4. 文章にまとめる

自己PRの作成手順が分からずに悩んでいる方がいるかもしれません。それぞれの手順を参考にしたうえで、自分の強みをアピールしましょう。

1.応募企業や職種で求められている能力を書き出す

志望企業のホームページから応募職種で求められている能力や経験を書き出してください。志望企業で求められていない職種や能力をアピールしたとしても、選考のプラスにはなりません。


例えば、経理として働きたい場合は簿記2級を取得していれば、選考が有利に働くでしょう。企業のなかには、ホームページにどのような人物を求めているかを記載している場合があります。そのため、自己PRを作成する際は志望企業のホームページを確認しておきましょう。

2.自分の実績や強みを書き出す

求められている能力を書き出したあとは、自分の過去から現在までの職種内容を整理して得た成果や解決した課題などをあげてみましょう。成果や課題にどのように取り組み、どのような解決に至って自分の強みを活かされたのかを明確にするのが大切です。


例えば「1年間に新規顧客を30件獲得」や「製造効率を130%上昇」など今まで成し遂げた事績を自分の実績や強みを具体的にしたうえで、自己PR文を作成してください。

3.自分の実績や強みのなかから応募企業で活かせるものを選ぶ

実績や強みの洗い出しが完了したら、そのなかで応募企業に活かせるものを抜粋しましょう。企業が求めるスキルと自分の実績・経験・強みが重なる部分に焦点を当てて作成してください。


例えば、グループで仕事する場合が多い企業ではリーダーシップ能力がある人物が重宝されるでしょう。企業が求める能力と強みが重なる部分をアピールすれば、仕事でどのように活かせるかを伝えることが可能です。

4.文章にまとめる

応募企業で活かせる強みを選択し、文章にまとめます。例え応募企業で活かせる強みを兼ね備えていたとしても、相手に伝える文章力がなければ選考のプラスにならない可能性があります。


先ほど紹介したシニア世代における自己PRの書き方を参考にし、自分の強みを文章にまとめてください。なお、履歴書の自己PR欄は小さいため、100文字〜200文字までに収めましょう。

シニア世代が自己PRを書く際のポイント


シニア世代が自己PRを書く際は、4つのポイントを心がけてください。

  • 客観的に評価できる内容である
  • 一つの内容に焦点を当てて記載する
  • 企業の求める人物像に合わせたアピールをする
  • ヒューマンスキルに関するアピールは注意が必要
  • 自己PRでは自分のよさを伝える必要があるため、上記のポイントに気をつけなければなりません。それぞれのポイントに気をつけてアピールしてください。

    客観的に評価できる内容である

    シニア世代が自己PRを書く際は、客観的に評価できる内容にしましょう。採用担当者は自分を知らない状態で文章を読むため、具体的な数字を交えたうえで客観的に評価できる内容にしてください。


    例えば、「前職で頑張っていた」とアピールしたとしても、何をどれだけ頑張ってどのような成果が得られたのかが理解できません。自分を知らない人に伝える事実を理解したうえで、自分にどのような強みがあるかをアピールしましょう。

    一つの内容に焦点を当てて記載する

    履歴書の自己PR欄はスペースが狭いため、一つの強みに焦点を当ててアピールしてください。少ない文字数で複数の強みを伝えようとしてしまうと、結局何を伝えたいのかが分からない文章になる恐れがあります。


    履歴書の自己PRで伝えきれなかった強みがある場合は、面接時や職務経歴書に書きます。企業が求める人物像に沿った強みを一つ選び、アピールするようにしましょう。

    企業の求める人物像に合わせたアピールをする

    企業は面接をする際に求める人物像に近い人物を採用するため、自己PR文も求める人物像に合わせた方がよいです。例えば、営業の仕事の面接を受けるのであれば、自分の提案力がどれだけ優れているかをアピールするとよいでしょう。


    どれだけ優れた強みがあったとしても、企業が求める人物像に沿っていないと評価されにくいため注意してください。

    ヒューマンスキルに関するアピールは注意が必要

    明るい性格やコミュニケーション能力など普段の振る舞いで把握できるスキルは、面接で確認されます。例えば、コミュニケーションスキルが強みだとアピールしていたのに面接がたどたどしかったら、説得力がありません。


    面接で自分の強みを分かりやすく伝えて面接官の質問に適切に回答すれば、コミュニケーション能力がどれくらい高いかの証明になります。自己PRでヒューマンスキルを強みにしたい場合は、面接での受け答えに気をつける必要があります。

    【職種別】シニア世代が履歴書に書く自己PRの例文


    ここでは、履歴書に書く職種別の自己PRの例文を3つ紹介します。

    • 飲食業
    • 営業
    • 介護

    先ほどまで自己PRの書き方を紹介してきましたが、どのように書けばよいか分からずに悩んでいる方も多いでしょう。

    自己PRの書き方を理解していたとしても、実際の例文を見ないとイメージがしにくいです。それぞれの例文を参考にし、アピールしてください。

    飲食業

    「私の強みは、接客スキルです。私は今までコンビニで正社員として勤務しており、どのように接客したらお客様がまた来たくなるお店にできるかを常に考え続けていました。

    お客様一人一人の顔を覚え、「いつもの」といわれればいつも注文されるタバコや揚げ物を用意し、お客様満足度を高めてきました。

    その結果、立地の悪い店舗にもかかわらず県内の売り上げ1位を獲得し続けていました。コンビニで培った接客スキルを活用し、御社でも常にお客様目線で仕事に取り組みます。」

    営業

    「私の強みは、お客様が抱えている課題をスピーディーに解決できる提案力です。私は、前職でインターネット回線契約の飛び込み訪問をしてきましたが、ネット回線の遅さに悩みを抱えているお客様に遭遇する場合が多々ありました。

    そこで会社のメリットを伝えて営業したところ95%のお客様から契約をいただきました。その結果、90%以上のお客様が長年私が勧めた回線を使い続けています。御社でも前職で培った提案力を活かしてお客様の悩みを改善し、売り上げを伸ばしていきます。」

    介護

    「私の強みは、仕事に対する責任感です。私は以前看護師として働いており仕事のミスが命にかかわると痛感したため、強い責任感を持って仕事をしてきました。

    介護の仕事も、利用者様の命にかかわる重大な仕事です。私自身、両親の介護を毎日責任感を持ってしていますが、介護を始めて両親に感謝をされる機会が多くやりがいを感じています。御社でも強い責任感を持ちつつやりがいを見つけて、イキイキと働きたいです。」

    まとめ


    自己PRは、結論、エピソード、学んだこと、入社後にどのような活躍をするかの順番で書きましょう。


    また、自己PRを作成する際は客観的に評価できる内容や企業が求める人物像に合わせたアピールを心がけるとよいです。シニア求人サイト【PR市場】では60歳以上を対象にした求人が掲載されているため、自分の興味のある求人があるかを探してください。


    【Q&A】

    Q1.自己PRと長所の違いは?
    A1.自己PRは自分の長所が志望企業の利益になることを示していますが、長所は自分が思うよいところを示しています。

    Q2.面接では履歴書に書いた内容と話す自己PRを変更してもよい?
    A2.変更しない方が望ましいでしょう。変更すると、一貫性がないと思われてしまう可能性があります。

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