【シニア向け】資格がなくても図書館で働ける?採用されるコツを紹介
公開:2025/01/27 更新:2025/01/27
「資格はないけど、図書館で働きたい」と考えているシニアの方はいるでしょう。 資格を保有していなかったとしても、図書館で働けます。ただ、どのように選考の対策をすればよいのかがわからないかもしれません。
この記事では、シニア世代向けに図書館職員として採用されるためのコツを紹介します。 図書館職員として採用されるためのコツを理解したうえで、採用面接に挑みましょう。 図書館職員として働くことを検討しているシニア世代の方は、本記事を参考にしてください。
正規雇用は資格が必要だけど、非正規雇用は資格は不要
図書館で働く正社員には、図書館司書が必要です。図書館司書とは、図書館に関する業務全般を担当する国家資格です。図書館司書として働くためには、以下の3つの方法があります。
- 大学もしくは短大で司書養成科目を習得して卒業する
- 司書講習を受講する
- 司書補として3年以上の実務経験を積む
しかし、契約社員やアルバイトとして働く場合は、専門知識が必要ない業務もあるため無資格であったとしても応募できます。どのように自分が働きたいかによって、図書館司書の資格を保有すべきか決めましょう。
シニア世代が知りたい図書館の種類
図書館で働くことは考えているものの、どの種類で働きたいかが明確になっていない方がいるかもしれません。ここでは、シニア世代が知りたい図書館の種類を3つ紹介します。
- 公立図書館
- 私立図書館
- 学校図書館
どの図書館で働くかによって、仕事内容が大きく異なります。図書館の種類を事前に把握したうえで、自分がどこで働きたいのかを明確に定められるでしょう。
公立図書館
公立図書館とは、国や地方自治体などが運営している施設です。小さな子どもや大人、高齢者など幅広い年齢層の方が利用しているため、臨機応変な対応が求められます。
例えば、小さな子どもが高い棚の上にある本を借りたい素振りをしていたら、本を取ってあげる配慮が必要です。ほかにも、コンピューターの使用が苦手なお年寄りが本を見つけられずに困っている場合は、本探しのサポートをするとお客様の満足度が高まるでしょう。公立図書館は、本を通して地方に貢献したい意識がある方に適しています。
私立図書館
私立図書館とは、個人もしくは民間団体が設立・運営している施設です。扱う本のジャンルが限られている場合が多いため、専門分野の知識を保有していなければ就職が難しいです。
例えば、学術論文を取り扱っている場合は、論文に関する豊富な知識を保有しておかなければなりません。私立図書館で就職したい場合は、自分が働きたい場所がどのような本を取り扱っているかを調べて、事前に本のジャンルに詳しくなっておく必要があります。
学校図書館
学校図書館とは、小学校・中学校・高校・大学にある図書館です。小学校や中学校、高校では指導の側面が強いため、司書教諭の資格を習得しなければなりません。
司書教諭とは、学校図書館の専門的職務を取り扱う教員です。司書教諭として働くためには、教員免許の資格を取得しなければなりません。
また大学では多くの学生がレポートや研究で図書館を利用するため、必要な資料を提案する能力が大切です。
シニア世代が知りたい図書館職員の仕事内容
図書館職員が、どのような仕事をするのかイメージがついていない方も多いでしょう。ここでは、シニア世代が知りたい図書館職員の仕事内容を5つ紹介します。
- カウンター業務
- レファレンス
- 整理整頓
- 蔵書点検
- イベント企画・運営
図書館職員の仕事内容を把握すれば、自分が実際に図書館で働いているイメージがしやすいです。それぞれの仕事内容を参考にしたうえで、図書館職員として働くべきか判断する材料にしてください。
カウンター業務
カウンター業務は、利用者の登録や本の予約、貸出、返却の受付をする仕事です。本を探している方からの問い合わせが多く、職場の蔵書に関する幅広い知識を得続けなければなりません。
またカウンター業務で返却する本の催促をする際にクレーム対応があるかもしれないため、図書館職員は接客が苦手な方に不向きです。クレーム対応があることを考慮しつつ、図書館職員として働くべきか判断してください。
レファレンス
図書館によっては、お客様に必要な資料や情報を提供するレファレンスサービスを用意している場合があります。著者やタイトルもわからずに曖昧な情報のみで本を探している方もいるため、断片的な情報から正解を見つける能力が必要です。
場所によっては、関連機関の紹介や他機関所蔵資料の案内が求められます。そのため職員として働く場合は、ほかの図書館施設への知識を豊富に持ち合せている方が望ましいです。
整理整頓
図書館では、返却された本を本棚へ戻す作業や並べ方が間違っている本を正しく並べ直す仕事があります。図書館の本の並べ方は日本十進分類法で定められているため、専門知識を保有しておいた方が業務へ取り組みやすいです。
日本十進分類法とは、日本の図書館で用いられている図書分類方法です。基本は1〜9の数字で分類されており、どの区分にも当てはまらないものが0に分類されています。図書館職員として働くのであれば、日本十進分類法を理解しておいた方がよいです。
蔵書点検
図書館では、年に1回の頻度で蔵書点検をしなければなりません。蔵書点検では図書館を休みにして、職員総出で進めることが一般的です。登録データと実際の書籍が一致するかを一冊ずつ確かめる必要があります。
膨大な数の本に対応する必要があり、集中力と体力が必要です。自分の過去の体験と結びつけて、どれほど集中力と体力があるかをアピールするとよいでしょう。また館内の清掃も同時に進めなければなりません。
イベント企画・運営
図書館では、利用者が本に触れる機会を増やすためにさまざまなイベントの企画と運営をしています。例えば、子どもへの読み聞かせや大人を対象にした講演会などがあります。
需要があるイベント内容や適切なターゲット設定が求められるため、企画力や発想力、計画力がある方は重宝されやすいです。自分が実際に図書館で働き始めたら、どのようなイベントを開催したいかを語ってみるとよいでしょう。企画力に自信がある方は、図書館職員の面接でアピールしてください。
シニア世代が図書館職員に採用されるためのコツ
図書館職員として採用されるためには、どのような対策が必要なのでしょうか。ここでは、シニア世代が図書館職員に採用されるためのコツを2つ紹介します。
- 本が好きな方は有利になりやすい
- 慎重に仕事ができる方が求められている
図書館職員に採用されるためのコツを参考にすれば、どのように選考への対策をすればよいのかがわかりやすいです。それぞれのコツを参考にし、図書館職員に採用されるための工夫をしてください。
本が好きな方は有利になりやすい
図書館では、本が好きな方は選考に有利になりやすいです。本が好きだと本に関する知識が豊富だと認識できるため、採用される確率が高まるでしょう。自分がどのようなきっかけで本が好きになって、現在どれくらい読書をしているかを話すと説得力があります。
また、私立図書館で働きたい場合は、扱う本のジャンルに特化した知識を保有しておく必要があります。私立図書館での採用面接では、どの程度専門知識を持っているのかが伝わるエピソードを添えると選考に有利になりやすいです。
慎重に仕事ができる方が求められている
図書館では、慎重に仕事ができる方が求められています。図書館の本は日本十進分類法で定められたルールによって並べられているからです。もし、おおざっぱな方が図書館職員として働いたら、日本十進分類法に従っていない並べ方になってしまいかねません。
しかし、慎重に仕事ができる方は日本十進分類法に従いつつ本を並べられます。自分の性格が慎重なのかを自己分析したうえで、図書館職員の採用選考を受けるべきか判断してください。
シニア世代が知りたい図書館職員の選考対策
シニア世代は、どのような対策をして図書館職員の選考へ挑めばよいのでしょうか。ここでは、シニア世代が知りたい図書館職員の選考対策を3つ紹介します。
- 働きたい理由を明確にする
- 自分の強みの活かし方を考える
- イベント内容を理解する
図書館職員の選考対策を把握すれば、安心して選考へ挑めます。それぞれの対策を参考にしたうえで、図書館職員の選考へ挑みましょう。
働きたい理由を明確にする
図書館職員の選考を受けるのであれば、図書館で働きたい理由を明確にしましょう。人事は意欲的に働ける人材を求めており、働きたい理由がはっきりしていなければ採用したいと思われにくいです。
例えば、「図書館を利用していてさらに本の読み聞かせイベントをしたら、子どもの集客につながると思った」と伝えれば、明確な働きたい理由が伝わります。図書館の利用者として感じることや図書館で働くからこそできる仕事を意欲的に伝えてください。
自分の強みの活かし方を考える
図書館職員の選考を受ける際は、仕事内容を理解して自分の強みの活かし方を考えてみましょう。自分の強みを伝えると、人事側はあなたが実際に図書館で働いている姿をイメージしやすいです。
例えば、協調性を強みにして自分の仕事ぶりをアピールするとよいでしょう。図書館職員はほかの職員と協力して仕事を進めていくため、協調性は大切です。
強みをアピールしたあとに根拠となるエピソードを伝えてください。根拠を伝えれば、自分の強みに説得力が高まります。
イベント内容を理解する
図書館職員として働きたい場合は、イベント内容を理解しましょう。どのようなイベントが開催されているかを調べれば、面接で志望理由を話す材料が見つかるかもしれません。
イベントを頻繁に開催している図書館で働きたい場合は、実際に参加してみましょう。イベントへ参加すれば、職員同士の仲のよさや利用者との関係性がわかります。場合によっては、面接官からイベントに関する質問がされるかもしれないため事前の対策が必要です。
まとめ
図書館で正社員として働くのであれば図書館司書の資格は必要です。しかし、アルバイトや非正規雇用なら資格は必要ありません。 ただ、図書館職員は本が好きな方が選考に有利になりやすいため、自分がどれだけ本が好きなのかを伝えましょう。
本記事を参考にし、図書館職員の採用面接対策を実践してみましょう。シニア求人サイト【PR市場】では、60歳以上を対象とした求人が掲載されています。自分の興味のある図書館職員の求人があるかを確認してください。
【Q&A】
Q1.図書館の求人の探し方は?
A1.図書館の求人を探したい場合は、近場の図書館の掲示板やホームページ、求人サイトを確認しましょう。
Q2.働きながら図書館司書資格を取得するためには?
A2.働きながら図書館司書の資格を取得するためには、司書補講習を受講しましょう。講習を受けたあと、司書補として2年間の実務経験を積む必要があります。そのあと、司書講習を受けて司書補として合計3年以上の実務経験を積めば、図書館の司書資格の取得が可能です。