看護師は何歳まで働ける?活躍できる職場や長く続けるためのポイント

公開:2025/02/27 更新:2025/02/27
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長年看護師としてキャリアを積み、年齢を重ねても医療現場に貢献をしたいと思う方は多くいるでしょう。看護師は資格があれば長く働ける仕事の一つです。


しかし、看護師は夜勤の多さなども特徴で、やりがいの大きさだけではやり切れず、体力面などの不安を抱く仕事ともいえるでしょう。さまざまな不安を抱えながら、看護師として一体何歳まで働けるのか気になるものです。


本記事では、看護師の定年や長く働くためのポイントを交えながら、活躍できる職場や何歳まで働けるのかについて、解説していきます。

看護師に定年はある?平均年齢や実際の活躍年齢を確認


看護師としての定年は、明確には設定されていません。しかし、令和3年に政府が改訂した「高年齢雇用安定法」によると、70歳までの雇用確保が義務づけられています。

70歳までの定年の引き上げや定年制度の廃止など、長期にわたって働けるような雇用確保がされているのです。

2021年に日本看護協会が行った「看護職員実態調査」によると、現在の看護師の平均年齢は41.3歳であると発表されています。一般企業同様、看護師としても、65歳までの定年設定を定めているところが多いのが現状です。

また、令和4年末には65歳以上で看護師として活躍する割合として3.7%、約20,000名の方が現在も活躍しています。以下の表を見てみましょう
平成28年末 令和4年末
60~64歳 4.1% 5.7%
65歳以上 2.2% 3.7%

このように、60歳を超えて働く看護師が以前に比べて増加しており、定年を超えても活躍できるフィールドが多くあるのを証明しています。

看護師の主な退職理由は?


資格を所有していると、長く働けるといわれている看護師ですが、どのような理由があって看護師の仕事から離れていくのでしょうか。

ここでは、厚生労働省の調査による「看護職員の離職理由」より、上位を占めた離職理由を2点ピックアップし、解説していきます。
  • 結婚・出産などのライフスタイルの変化
  • 勤務時間の長さや夜勤の負担が大きい
一つずつ、みていきましょう。

結婚・出産などのライフスタイルの変化

厚生労働省による調査では、看護職員の離職理由は、「妊娠・出産」が30%、「結婚」が28.4%「子育て」が21.7%と、ライフスタイルの変化による離職が上位を占めています。



妊娠が発覚すると、体調面の不安を抱えて、冷静な判断が難しい場面が出てくるかもしれません。また、女性が多く活躍する看護師では、同じ立場の職員が多く、気を遣ってしまう方もいるでしょう。

しかし近年では、託児所が設備されている病院も多くあります。育児と仕事の両立をしやすい環境設定が、この先さらに整っていくと考えられるでしょう。

勤務時間の長さや夜勤の負担が大きい

総合病院などで必要とされる夜勤も、年齢と共に負担が大きくなります。

厚生労働省が行う看護職員の離職理由によると、「勤務時間が長い・超過勤務が多い」が21.9%、「夜勤の負担が大きい」が17.8%と発表されています(表は上述の通り)。

勤務時間の長さや夜勤も、ライフスタイルの変化に次いで上位を占めており、働くうえで大きな負担だといえるでしょう。

新人の頃は夜勤や長時間勤務も、若さを理由に乗り切っていた部分もあったでしょう。
しかし、年齢を重ねるとともに、不規則な生活がプライベートとの両立に支障を来す場合も少なくありません。

体力的な問題を抱え始めたら、身体介助が少ない職場や短時間で働くなど、無理のない働き方を選ぶのが大切です。

何歳まで働ける?定年を迎えても看護師が活躍できる職場


では、実際に定年を迎えても看護師として長く働ける職場はどのような場所があるのでしょうか。体力的な負担を抑え、働きやすい環境を整えている職場にはどういった場所があるのか気になるものです。

ここでは、定年を迎えても看護師が活躍できる、主な職場を4ヶ所ピックアップしました。
  • 個人医院などのクリニック
  • 嘱託社員として継続雇用
  • 老人ホームや保育園などの福祉施設
  • 訪問看護
一つずつ、みていきましょう。

個人医院などのクリニック

個人医院などのクリニックは、自宅から近い距離で働きたいと考える方にとっては好条件な求人が見つかる可能性も高いでしょう。

主に診察の介助、採血、患者様への説明などの業務に携わるため、今までの知識や経験が大いに発揮できるチャンスです。

また、個人医院であれば、夜勤はなく日勤がメインとなるのも大きな特徴です。パート勤務であれば、午前診・午後診のみの勤務などで働けるケースも多く、体力的な負担も抑えられます。

個人医院の勤務は、家事や育児など、自分のライフスタイルに合わせながら、無理なく働ける職場として活躍の場が広がっています。

嘱託社員として継続雇用

長年働いた職場で、嘱託社員として継続雇用する手段もあります。慣れ親しんだ環境で働くのは、何よりの安心感が持てるでしょう。

嘱託社員になった影響で勤務時間が短くなったり、業務負担が軽減されたりと、今まで抱えていたものから解放され、業務ストレスが解消されると予想されます。

しかし、仕事内容や人間関係はそのままでも、嘱託社員になると給与や待遇が下がってしまう点には注意が必要です。給与が下がり、モチベーションが低下しないよう、今まで以上のパフォーマンスを心がけましょう。

老人ホームや保育園などの福祉施設

高齢者施設や保育園などの福祉施設も看護師の需要が高まっています。

「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」により、デイサービスでは、看護職員が1名以上必要であると記されています。デイサービスだけでなく、高齢化社会に向けて急増する高齢者施設において、看護師の需要は高まるばかりです。

病院より医療行為は少ないですが、重要な役割を果たすために看護師は欠かせません。また、高齢者施設だけでなく、重度障害者施設を始めとする福祉施設においても、看護師を求める声が高まっています。

ほかにも、保育園などの児童福祉施設でも、看護師を配置している園は増加傾向です。医療行為を伴わない業務も多いため、体力的な負担は大きくありません。小児科の経験がある方は、スキルを発揮できる職場ではないでしょうか。

訪問看護

訪問看護は、病気や障害のある方のご自宅や介護施設などを訪問し、療養の支援が中心です。症状やバイタルサインのチェック、医療処置に加え清潔ケアや栄養・排泄管理、療養生活のお世話など、業務内容は多岐にわたります。

1日の平均訪問件数は4~5件で、体力的にも無理のない範囲で働けるのが大きな特徴です。

1人での業務が多いため、幅広い看護技術や知識が求められる場面が出てきます。しかし、それは経験豊富な看護師として、今までの知識やスキルを発揮できる、やりがいの大きな職種の一つともいえるでしょう。

基本的には日勤が中心ですが、夜間の急変などに備えるオンコール体制を取っている可能性も多くあります。少し体力を要する場面が出てくるかもしれませんので、入社前に確認しておきましょう。

看護師として長く働けるためのポイント


では、実際に看護師として長く働くためには、どういった点に注意していけばいいのでしょうか。体力を使う仕事であるため、無理なく仕事と生活の両立をすすめていきたいものです。

ここでは、心身共に負担がかからないよう、看護師として長く働けるためのポイントを3項目ご紹介いたします。
  • 体調管理や健康維持に努める
  • 自分に合った働き方を見つける
  • オンオフのメリハリをつける
それぞれ、みていきましょう。

体調管理や健康維持に努める

看護師は、患者様相手の仕事になるため、健康維持が必要な仕事です。体力はもちろん非常に気を遣う業務のため、身体への負担が大きくかかります。さらには、60代・70代と年齢を重ねていくと、日常生活の少しの乱れが、体調を狂わせる可能性もあるでしょう。

夜勤がない職種であっても、充分なパフォーマンスを行えるように、自己管理が大切です。帰宅してゆっくり湯船につかり、マッサージやストレッチを意識するなど、体のメンテナンスを心がけていきましょう。

自分に合った働き方を見つける

今までのようにフルタイムや夜勤も加えながら働きたいと思っていても、ライフスタイルの変化によって難しい場面も出てきます。

看護師としての今までのキャリアを発揮しながら、負担を減らせるよう自分の働き方を見つけるのが大切です。そのためには、勤務時間や勤務場所を改めて考え直し、どのような働き方が今の自分にとって最適なのか、見つめ直してみましょう。

そのなかで、フルタイム正社員やパート・夜勤の有無など、今までの働き方にこだわらず、無理なく働ける方法を探していくのが大切です。

オンオフのメリハリをつける

看護師は女性が多い職場なのが特徴で、職員同士の連携が求められる場合が多いです。そのため、意見の行き違いなどで、職場環境のゆがみが生じる場面も出てくるかもしれません。

時にはリフレッシュをして、オンオフのメリハリをつける意識をしていきましょう。ストレスは一番の敵です。思い切り自分の趣味や特技に時間を費やし、充分な休息を心がけましょう。

職場での円滑な関係を保つために、自分にとってどうすれば気持ちよく仕事に取り組めるのかと考えるのも大切です。気持ちよくメリハリつけて、仕事とプライベートの両立を心がけていきましょう。

看護師の求人を探す手段


では、看護師の求人を探すためにはどのような手段があるのでしょうか。

ハローワークに行って、看護師の求人について問い合わせるのも一つです。

しかし、近年ではスマホから気軽に見ることができる求人サイトを活用して、簡単に求人を探せます。隙間時間を利用して気軽に探せるため、おすすめの探し方の一つです。

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まとめ


看護師は何歳まで働けるのか、活躍できる職場や長く続けるためのポイントについて解説いたしました。

病院勤務にこだわらず、負担を抑えて活躍できる職場や、無理なく続けていくために必要な要素を取り入れてみてください。

【PR市場】では、看護師としてのキャリアを保ちながら活躍できる求人を多く取りそろえています。本記事を参考に、ぜひ一度検索してください。

看護師としての知識やスキルを発揮できる新しい仕事をスタートさせましょう。


【Q&A】
Q1.病院勤務しか経験がありませんが、定年を迎えても活躍できる職場はどのようなものがありますか。
A1. 今勤務している職場に嘱託社員として継続雇用する手段はもちろん、看護師が活躍できる職場は多くあります。個人病院などのクリニック、老人ホームや保育園などの福祉施設や訪問看護など、過去のスキルや知識を発揮できる職場が多くあるでしょう。

Q2. 看護師として長く働くために、どのような点に気をつけていけばいいでしょうか。
A2.看護師は体力を使う仕事であるため、無理なく仕事と生活の両立をすすめていきたいものです。日々の睡眠確保など体調管理や健康維持に努め、オンオフのメリハリをつけていきましょう。また、自分に合った働き方を探し、無理なく仕事と生活を両立できる手段を見つめ直してみましょう。

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