シニアとシルバーって何歳から?高齢者の年齢や定義・違いを解説!
日本では高齢者を意味する言葉として「シニア」や「シルバー」が使われています。しかし、それぞれ何歳を表しているのか、言葉の由来は何なのかはっきりと記されてはいません。
今回は「シニア」や「シルバー」の年齢と由来、シニアが利用できる国の制度を解説します。お得なサービスやシニア世代の仕事事情も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
シニアとシルバーの違いは年齢だけ?
高齢者を表す言葉として「シニア」や「シルバー」が使われていますが、何歳からなのかは明確には定まっていません。
組織名 | 定義内容 |
---|---|
国際連合(United Nations) | 60歳以上が高齢者 |
世界保健機関(WHO) | 65歳以上が高齢者 |
日本の厚生労働省 | (WHOの見解に従って) 65歳以上が高齢者 |
日本老年学会 | 65歳〜74歳は准高齢者 75歳〜89歳は高齢者 |
上記のように、国や組織によって高齢者の年齢や定義が異なります。
ここからは、シニアとシルバーの違いについて解説します。
「シニア」って何?
「シニア」は英語の「senior」をカタカナに置き換えた言葉です。先輩・年上・上位といった意味がありますが、日本では「高齢者」といった意味で使われます。
また、年長者・上級生といった意味でも使われるため、中学生を対象とした野球チームは「シニアリーグ」と呼ばれています。15歳以上のフィギュアスケートも「シニアクラス」と呼ばれ、スポーツ界でも使用されている言葉です。
一般的には「高齢者」よりも「シニア」の方がポジティブなイメージがあるため、日本でも広く使用されています。
「シルバー」って何?
「シルバー」は英語の「silver」をカタカナに置き換えた言葉です。元の意味は「銀」「銀製品」ですが、日本の場合は「高齢者」といった意味で使われます。
シルバーが高齢者を表すきっかけとなったのは、1973年に障害者・高齢者用として設けられたシルバーシートです。銀色の生地が使用されていたことからシルバーシートと呼ばれるようになりました。やがてシルバー=高齢者のイメージが定着し、シニア同様高齢者の意味として使用されるようになりました。
シルバーも何歳からといった明確な定義はありません。しかし、シルバー向けのサービスが、65歳以上の方に利用されるため、「シルバー=65歳」のイメージが一般的です。
「シニア」にはさまざまな種類がある
高齢者を指す「シニア」にもさまざまな種類があります。
- アクティブシニア
- ディフェンシブシニア
- ギャップシニア
- ケアシニア
それぞれ解説します。
アクティブシニア
アクティブシニアとは、年齢にとらわれず趣味を楽しんだり、仕事を続けたりなど意欲に溢れるシニアです。
旅行やスポーツなどに興味があり、何事にもチャレンジする姿勢を持っています。趣味や交流を通じて社会的な関わりを大切にするため、頻繁に外出する点が特徴です。経済的にもやや余裕である場合が多いため、シニアのなかでは特に出費が多い傾向にあります。
ディフェンシブシニア
ディフェンシブシニアとは、健康で時間に余裕がある一方、消費にはやや消極的なシニアです。
アクティブシニアと同様、趣味や仕事など活動する意欲はあるものの、大きな出費を避ける傾向にあります。年金以外の収入が乏しく家族の扶養に入っている場合、贅沢品や娯楽よりも生活必需品に関心を持つ点が特徴です。
ギャップシニア
ギャップシニアとは、介護が必要ではないものの健康状態や将来に不安を抱いているシニアです。
通院するほどではなくても身体機能の衰えにより生活に影響を与えています。「したいこと」と「できること」のギャップを感じている傾向にあり、物事を諦めがちな点が特徴です。
また、不安や孤独を感じていたとしても、シニアが利用できるサービスの情報を集めようとしない方が多い傾向にあります。時間経過とともに要介護状態になる可能性もあるため注意が必要です。
ケアシニア
ケアシニアとは、自治体から要介護認定を受けているシニアです。
一人での生活が困難で家族や医療従事者、介護スタッフからのサポートを受けています。収入源は年金のみ、または国や行政の制度を利用している場合が多いです。介助やサポートを受ける度合いはケアシニアでも大きく変わってきます。家族の負担を考え、介護施設に入所している方も多いです。
シニアやシルバーが利用できる制度・サービス
- 年金制度(老齢年金)
- 介護保険制度
- 後期高齢者医療制度
- 道路交通法(高齢者マーク)
- 定年後再雇用制度
- シルバー人材センター
- レジャー・買い物などのシニア・シルバー割
年金制度(老齢基礎年金)
年金の受け取りは原則65歳からです。しかし、早期に年金を受け取れる繰上げ受給や、増額した年金を受け取れる繰下げ受給もあります。変更を希望する場合は申請が必要です。
介護保険制度
後期高齢者医療制度
- 6歳まで:2割負担
- 69歳まで:3割負担
- 70歳から74歳まで:原則2割負担
- 75歳以上:原則1割負担
道路交通法(高齢者マーク)
定年後再雇用制度
シルバー人材センター
レジャー・買い物などのシニア・シルバー割
シニア・シルバー世代の転職事情
シニア世代向けの求人数や未経験可の採用枠は、20代・30代の若年層に比べると少ない傾向ですが、シニアでも転職できる可能性は十分にあります。
近年ではシニア向けの求人サイトや50歳以上の採用のみを掲載している求人サイトもあるため、仕事が探しやすくなりました。こだわりの条件や雇用形態でも検索できるため、ミスマッチも少なくなるでしょう。
シニア世代は正社員だけでなく、パートやアルバイト、フリーランスで働く方も多いです。第2の人生として未経験の仕事に挑戦する方もいます。長く続けるためにも自分に合った仕事を選びましょう。