70代におすすめの仕事7選!高齢者の働き方や仕事の探し方を解説

公開:2024/07/25 更新:2024/07/25
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定年を迎えたあとでも働きたいと考える高齢者が増えています。「年金だけでは老後の生活が不安」「シニア世代でも人の役に立ちたい」と考える方も多いでしょう。


70代でも働ける仕事は数多く存在しています。しかし、仕事の探し方が難しいのも事実です。そこで本記事では、高齢者が仕事を探すときのポイントやおすすめの職種、仕事を続けていくためのコツなどについて解説します。

働く70代は増加している


70代になってからも働く方の割合は、年々増加しています。令和6年版高齢社会白書によると、70歳以上の労働力人口は537万人です。労働力人口比率(人口に占める労働力人口の割合)では70~74歳では34.5%、75歳以上は11.5%となることから、70代の約4分の1が働いています。つまり、高齢者になっても働くことは一般的になりつつあります。

2021年4月には、高年齢者雇用安定法の改正が実施され、定年が70 歳まで引き上げられました。また、定年制の廃止・70 歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)が導入されています。法整備がされたことも、高齢者の労働人口が増加している一因と考えられます。

70代の平均年収


国税庁の「令和4年民間給与実態統計調査」によると、70歳以上の平均給与は211万円です。男女別にみると、男性が367万円、女性が298万円です。

一方で、70代はほかの年代よりも給与が低くなる傾向がみられます。これは、定年退職後の再雇用など働き方の変化により、給与が減少するパターンが多い点も考えられます。

70代で仕事をするメリット


高齢者の働く環境が整備され、働くことがスタンダードになっている昨今、70代で仕事をすることには多くのメリットが存在します。ここでは大きく2つのメリットについて解説します。

金銭的にゆとりある生活ができる

働くことにより収入が得られるため、金銭面のゆとりができるのが大きなメリットです。総務省統計局の「2023年家計調査報告」によると、70歳以上の世帯の消費支出は249,177円となっています。

しかし、年金だけではこの金額に届かない方も多いでしょう。年金にプラスして収入を得れば、旅行などの楽しみにお金を使えるようになり、ゆとりある生活が楽しめます。

日々の生活にメリハリが出る

仕事を退職してしまうと、生活にメリハリがなくなってしまったと感じる高齢者は多いです。70代になってからも仕事をすれば、家族以外と会話をするなど社会とのつながりを保つことができ、日々の生活にメリハリがつきやすくなるでしょう。

70代からの働き方


70代からの働き方には、いくつかの選択肢があります。ここでは3つの働き方についてご紹介します。

パートタイム

パートタイムは定年がなく、年齢を重ねても継続して働けるのが魅力です。勤務は短時間であることが多く、プライベートとの両立もしやすい働き方です。体力面や体調面に不安がある方が働きやすいのも大きなメリットでしょう。

個人事業主

個人事業主として起業すれば、自分のスキルを活かして働けます。定年の心配がなく、働く時間も自分の好きなように決められるので、70代でも取り入れやすい働き方です。

ただ、起業後は収入が安定するのに時間がかかる場合も多いため、自身の資金との兼ね合いを考えてから起業するとよいでしょう。

継続雇用制度

これまで勤めていた会社で継続雇用(再雇用)してもらうのも一つの方法です。2021年4月に改正された高年齢者雇用安定法では、定年制の廃止が企業への努力義務となっています。勤めていた会社に継続雇用について確認してみるとよいでしょう。

継続雇用は、慣れた場所で安心して働き続けられるのが大きな魅力です。一方で、給与は定年前より下がる場合が多いため留意しておきましょう。

70代が仕事を探す際の注意点


70代が仕事を探すときには、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。70代が仕事を探す際の注意点について解説します。

無理なく働ける仕事を選ぶ

年齢を重ねると、どうしても体力は低下します。自分の体力や体調を見極めながら、無理せず働ける仕事を選ぶとよいでしょう。

疲れがたまった状態で働くとミスも起きやすく、怪我の原因にもなります。健康面に支障がない程度に、適度に休みも取りながら働くのがおすすめです。

経験やスキルが活かせる仕事を選ぶ

これまでの経験やスキルを活かして働ける仕事なら、新しい職場でもスムーズに仕事を始められます。一から新しいことを覚えるのは負担になりやすいですが、ある程度知識があれば仕事の負担も少なくて済みます。自分がこれまでの仕事でどのような経験をしてきたかを洗い出し、それを活かせる仕事を探してみましょう。

仕事に活かせる資格を新たに取得する選択肢もあります。65歳以上からの就職で有利になる資格について、関連記事でもご紹介しています。気になる方は参考にしてください。


70代におすすめの職種7選


「70代になると働ける仕事がないのでは?」と思われがちですが、実は70代でも働ける仕事は数多く存在します。70代でも働きやすいおすすめの7職種をご紹介します。

清掃スタッフ

清掃スタッフは、企業のオフィスや商業施設、ホテルなどの清掃をするのが主な仕事です。特別なスキルが必要ないため未経験でも採用されやすく、男女問わず働けます。高齢者に人気があり、求人も多いのが特徴です。

家事代行

家事代行とは、利用者の自宅に出向いて料理や掃除など日常生活の作業を代わりに行う仕事です。特別な資格は不要で、家事スキルを活かして働けます。短時間勤務であることが多いのも魅力の一つです。

軽作業スタッフ

工場や倉庫などで、ピッキングや仕分けなどを行う仕事です。細かい作業を求められるため、集中力に自信がある方に向いています。作業内容によっては重い荷物を扱う可能性もあるため、応募時に作業内容をよく確認することが大切です。

マンション管理員

マンション管理員とは、マンション内の設備点検や清掃、住民同士のトラブル対応などを行う仕事です。経験や年齢は不問であることが多く、体力がなくても働きやすいでしょう。定年を気にせず長く働けるのも大きなポイントです。

警備員

警備員には交通誘導や施設警備といった種類があります。交通誘導は工事現場などで工事車両や通行車両の交通整理をするのが主な業務内容です。

一方施設警備は、不審者がいないか施設内の巡回や出入り口での監視を行います。立ち仕事が多いため、体力がある方向きの仕事です。

介護職

介護職とは、介護施設などで介護が必要な方をサポートする仕事です。高齢化が進んでいるため需要が大きく、求人も多い職種です。未経験でも働けますが、介護職員初任者研修などの資格を持っていると、よりよいキャリアアップが目指せるでしょう。

販売・接客

スーパーマーケットや商業施設などでの販売・接客業は、人とのコミュニケーションが好きな方におすすめの職種です。求人数も多く、希望する条件で働ける可能性が高いのも魅力です。

70代の仕事の探し方


ここまでおすすめの職種などをご紹介しましたが、70代で仕事を探すのは難しいと感じる方も多いでしょう。ここでは、仕事の探し方について解説します。

ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)は厚生労働省が運営する施設です。全国各地に設置されており、年齢や性別を問わずに仕事を探せます。

「生涯現役支援窓口」が設置されているハローワークでは、高齢者の方の採用に意欲的な企業の求人情報を提供しているため、利用するのも一つの方法です。

シルバー人材センター

シルバー人材センターは、高齢者の「生きがいを得るための就業」を目的として、地域社会の活性化に貢献する組織です。家庭教師や庭木などの剪定、家事サービスなど行っている仕事は多岐にわたり、平均収入は月額3~5万円程度とされています。60歳以上で会員になった方のみ利用でき、会費を納める必要がある点に注意が必要です。

高齢者向け求人サイト

高齢者向けの求人サイトには、高齢者の採用を積極的に行っている企業が多数掲載されています。高齢者向けに特化しているため、仕事探しがしやすく、一般の求人サイトよりも採用されやすいのが大きなメリットです。

知人からの紹介

既に働いている同世代の知人に仕事を紹介してもらう方法もあります。自分の人柄や得意・不得意を知ってくれている相手なら、より自分に合った仕事を紹介してもらえる可能性も高まるでしょう。紹介してもらうことで採用されやすいメリットもあります。

仕事以外でお金を得る方法もある


老後の資金のために働いてお金を得るのは大事ですが、それ以外にもお金を得られる方法はいくつか存在します。仕事以外でお金を得る方法を2つご紹介します。

資産運用をする

もし貯蓄があれば、その一部を運用に回すことで効率的に資産を増やせます。投資は難しい・怖いといったイメージがありますが、リスクが低い投資方法なら始めやすいでしょう。

新NISAのつみたて投資枠なら、非課税で1,800万円まで保有でき、年間120万円まで投資が可能です。また、満期がくると元本が戻ってくる債券などは、初心者でも取り組みやすいといわれています。

リースバックやリバースモーゲージを活用する

リースバックとは、自宅を売却して資金を得たあと、家賃を払いながら自宅にそのまま住み続けられるサービスです。またリバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関からお金を借りるサービスをいいます。

自宅に住み続けながらまとまった資金が得られるため、老後の生活にもゆとりができるでしょう。

まとめ


70代でも働くことは一般的になりつつあります。働くことで金銭的な余裕や社会とのつながりができるのは大きなメリットです。自分に合った働き方を見つけて、生き生きと毎日を過ごしましょう。

仕事を探す際は、「シニア専門求人」がおすすめです。高齢者に人気の仕事が豊富に掲載されており、お住まいの地域ごとに探せます。


【Q&A】
Q:70代の高齢者でも働ける仕事にはどのようなものがありますか?
A:清掃スタッフやマンション管理員などは、特別なスキルや経験がなくても働ける仕事です。家事代行や販売・接客なら、家事スキルやコミュニケーション力を活かしながら働けます。体力に自信があれば警備員や介護職もよいでしょう。

Q:70代の高齢者はどうやって仕事を探したらいいですか?
A:仕事を探す手段としては、ハローワーク・シルバー人材センター・高齢者向け求人サイトで探すといった方法があります。高齢者向けの求人を中心に掲載しているサイトなら、採用もされやすいでしょう。また、知人に紹介してもらう方法もあります。

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