【男女別】70代・80代の人が座ってできる仕事や職探し方法を解説
公開:2024/07/25 更新:2024/07/25
「座ってできる仕事を探しているけど見つからない」と悩んでいる方も多いでしょう。現代では、70代・80代の方も座ってできる仕事を見つけられます。しかし、どのような仕事が求人に掲載されているのか不安な方もいますよね。
本記事では、70代・80代の方に向いている職種を男女別に紹介します。座ってできる仕事に取り組み、健康的に収入を得たい方は、本記事を参考にしてください。
70代・80代の高齢者の雇用状況
実は、70代・80代の就業者率は年々上昇しています。令和6年高齢者社会白書によると、令和5年の70〜74歳の労働人口比率が34.5%と、10年前の平成25年と比較して10.8%も上昇しているためです。
75歳以降に関しても、11.5%と10年前と比較して3.2%も上昇しています。また男女別にみると、70〜74歳の男性就業者率は42.6%、女性就業者率は26.4%と男性は約4割、女性も約2割いるのが現実です。
75歳以降は男性が17.0%、女性が7.7%と割合は少なくなっていますが、男性に関しては1割以上います。このように70代・80代の方でも職を見つけて働き続けられています。
70代・80代の男性が座ってできる仕事5選
「高齢者が座りながら働ける仕事って何があるのだろう」と気になっている70代・80代の男性も多いでしょう。70代・80代の男性が座ってできる仕事として、以下の5つをご紹介します。
- タクシードライバー
- 交通量調査
- IT系の在宅ワーク
- プールの監視員
- 試験監督
それぞれの仕事の特徴を理解し、求人探しの参考にしてください。
タクシードライバー
タクシードライバーは高齢の男性が多く、座りながら働けます。タクシーは「法人タクシー」と「個人タクシー」の2種類に分かれています。法人タクシーは、会社が保有するタクシーで運転手は会社の社員として就職可能です。
一方で個人タクシーは、運転手個人が所有している車を使用して個人事業主として働きます。電車やバスが動かない深夜時間帯は、特に稼ぎ時なので働かなければいけません。
ほかの業種と比較してクレーマーが多い傾向にあるので、ストレス耐性がある方に適しています。
交通量調査
交通量調査は、座りながら交通量や歩行量を計測する仕事です。交通量調査は、座りながら働けるので足腰の弱い方でも仕事しやすい特徴があります。また、特別な知識を習得する必要がないため、未経験者でも安心して働けるでしょう。
ただ、交通量調査は求人数が少なく定期的に働けないので、安定した収入は期待できません。体調が悪くて安定的には働けないけど、仕事をして収入を得たい方に適した仕事です。
IT系の在宅ワーク
IT系の在宅ワークは、ライターや動画編集者、デザイナーなどさまざまな職種から選べるので、選択肢が豊富です。会社に出勤するわけではないので時間の融通が利きやすく、体調を崩しがちの方でも働きやすい特徴があります。
なお、IT系の在宅ワークは個人事業主として働く場合が多く、報酬制度は完全歩合制なので実力によっては稼げない方もいます。自宅で過ごしながら収入を得たい方は、IT系の在宅ワークを検討するとよいでしょう。
プールの監視員
プールの監視員が働く場所は、ジムのプールや自治体が運営しているプール、レジャー施設のプールなどさまざまです。トラブルが発生した場合は動く必要がありますが、基本的に座って利用者の安全を監視できます。
ただ、溺れている人を救助したり、プールに入ったりする必要があるので泳げなければなりません。プールの監視員は、泳ぐのが得意だけど普段は座りながら働きたい方に適切な仕事といえるでしょう。
試験監督
試験監督は特別な知識が必要なく、試験中は座りながら受験生の不正行為がないかを確認します。しかし、試験監督は会場の設営や受験生の案内、問題用紙の配布などさまざまな業務があるので、ずっと座って働きたい方には不向きです。
試験時間中はただやる仕事もなく時間が過ぎるのを待っている仕事なので、暇が苦手な方には適していません。試験監督として働く場合は、毎回場所が違うので、自宅から離れた場所への移動が苦ではない方に適しています。
70代・80代の女性が座ってできる仕事5選
70代・80代の女性が座ってできる主な仕事として、以下の5つを紹介します。
- 工場の組立作業
- データ入力
- テレアポ
- 受付
- 経理
70代・80代の女性ができる仕事は、数多くあります。しかし、実際の仕事内容を理解してからでなければ、応募するべきなのか判断ができないでしょう。それぞれの仕事の特徴を理解し、自分に合った求人に応募してください。
工場での組立作業
工場の組立作業は力仕事が求められず、丁寧な業務が必要なので女性に適しています。組立作業では少し振動を加えて不良が発生する場合があるため、細かな行動にまで気配りが必要です。
ただ、作業の仕事は幅広く、工場の組立作業がすべて座ってできるわけではありません。
実際に働き始める前に、座りながらできる作業なのかを確認したうえで働くかどうかの判断をしましょう。工場の組立作業は、細かな気配りができる方に適切な仕事です。
データ入力
データ入力は、紙の資料に記載されている文字や数式を入力してデータに置き換える作業です。データ入力の仕事の例として、以下の3つが挙げられます。
- 顧客情報や契約内容の入力
- 売上データの数値入力
- 会議やセミナーの議事録入力
顧客情報や契約内容、売上データの入力に関しては、丁寧な作業のみが求められます。しかし、議事録入力の場合は、内容をリアルタイムで入力しなければいけないので、丁寧さとスピードを兼ね備えておかなければいけません。データ入力は、パソコンのタイピングが得意な方に適しています。
テレアポ
テレアポは未経験可能な職場が多く時給が高いので、座りながら働けて効率的に稼げます。元々用意されている顧客リストに順番に電話をかけて商品やサービスの購入を勧める仕事です。
テレアポで実際に契約を取ると、やりがいにつながって満足感を得られます。しかし、お客さんから心ない言葉をいわれる場合やノルマを課している職場もあるので、ストレス耐性が必要です。
テレアポは、コミュニケーション能力の高い方や気持ちの切り替えが上手い方に適しています。
受付
受付は、企業や施設の来訪者をもてなして担当者に取り次ぐ仕事です。受付業務は来客に関わる幅広い仕事に対応しますが、具体的な仕事内容として以下の5つが挙げられます。
- 来客の対応
- 訪問者の登録・管理
- 代表電話・メール対応
- 会議室の予約
- 庶務や掃除
例えば、訪問者の登録・管理では、訪問者の身元を明らかにして入館証の発行と回収を担当します。
手が空いたときには、備品発注や資料作成などの庶務もおこなわなければいけません。受付は、人と関わるのが好きな方や丁寧な言葉遣いができる方に適した仕事です。
経理
経理とは、事業活動にともなうお金の流れの記録や証憑書類の管理などをする仕事です。経理の具体的な業務内容は、以下の表を参考にしてください。
項目 | 仕事内容 |
日時業務 | ・交通費や経費の精算
・預金の預け入れと引き出し ・領収書や請求書の管理 ・帳簿の記載 |
月次業務 | ・請求書の発行
・社員の給与計算と支払い ・買掛金や経費の支払い ・月次決算書の発行 |
年次業務 | ・棚卸資産の計算
・確定申告や年末調整 ・決算書の作成 |
経理は、数字やデータを取り扱うので論理的な考えができる方に適している仕事です。
70代・80代が座ってできる仕事を探す方法
「そもそも、高齢者がどんな方法で仕事を探すのだろう」と気になっている方も多いでしょう。70代・80代が座ってできる仕事の探し方を5つ紹介します。
- シニア向け求人サイトを活用する
- シルバー人材センターを活用する
- ハローワークを活用する
- 再雇用制度を活用する
- 知人に紹介してもらう
それぞれの求職方法を理解して、自分に合った職場選びをしてください。
シニア向け求人サイトを活用する
シニア向け求人サイトは高齢者が意欲的に採用したい企業が多く求人を掲載しているので、効率的に職場を探せます。一般的な求人サイトに応募したとしても、若い求職者がいれば体が丈夫な若者を採用する傾向にあるため、高齢者が採用される確率は低いです。
また、シニア向け求人サイトを活用すれば、自分の希望条件に沿った求人をインターネットで探せます。シニア向け求人サイトはいつでもアクセスできるので、気になる求人がないか一度確認しましょう。
シルバー人材センターを活用する
70代・80代が座ってできる仕事を探す方法の一つとして、シルバー人材センターを活用する方法があります。シルバー人材センターとは、都道府県知事の認定を受けた社団法人が運営している施設です。
シルバー人材センターは高齢者が生きがいのある生活を送るのを目的としているので、収入や働く日数に制限を設けています。仕事を紹介してもらうには会員になる必要があり、年間600〜3,000円ほど支払わなければいけません。
ハローワークを利用する
実は、70代・80代の高齢者もハローワークにあるシニア向け就労支援窓口で求人紹介してもらえます。ハローワークは日本全国に設置されているので、気軽に求人検索がしやすいです。
また、ハローワークを利用して求職活動すると、履歴書の書き方や面接の受け方などを無料で受けられます。働いていない空白期間がある方や履歴書や面接に不安を感じる方は、ハローワークの利用を検討するとよいでしょう。
再雇用制度を活用する
自身が今まで働いていた会社が再雇用制度を導入していた場合は、活用するのも一つの手です。再雇用制度とは、定年後の従業員がさらに働きたい意欲があるときに限り、退職後に新たに雇用契約を締結するものです。
再雇用制度を活用すれば、新しい会社で人間関係を構築する必要がないので仕事に安心して取り組めます。ただ、再雇用制度を活用して今までより収入が低くなる場合や、仕事内容が変化する場合があるので気をつけてください。
知人に紹介してもらう
会社経営をしている知人がいれば、仕事を紹介してもらえるか頼んでみるとよいでしょう。知人に仕事を紹介してもらうと、仕事内容や職場の雰囲気を忖度抜きで理解できるため、安心して働けます。
また、実際に働いている方に自分が合っているのかを確認できるので、職場とのミスマッチを防止できます。職場に馴染めるか不安な方や今まで就労経験がない方は、知人への紹介を検討してください。
まとめ
70代と80代の男性が座ってできる仕事を探すと、タクシードライバーや交通量調査・IT系の在宅ワーク・プールの監視員・試験監督などが適切です。
一方で70代80代の女性の場合は、工場での組立作業やデータ入力・テレアポ・受付・経理などに向いている傾向があります。
70代・80代の方が自分に合った仕事を探すためには、さまざまな方法があります。シニア向け専門求人【PR市場】の利用を検討している方は、お問い合わせしてください。
【Q&A】
Q1:職場探しをするうえで資格取得はした方がよい?
A:職種によります。本記事で紹介している仕事は、ほとんど無資格で働けるので、資格を取得する必要はありません。ただ、タクシードライバーの場合は、普通二種免許の資格を取得しなければいけません。
Q2:高齢者が職場探しするうえで気をつけるべきポイントは?
A:高齢者が職場探しをする際は、以下の3つのポイントに気をつけてください。
- 体力面で無理をしない
- 雇用形態を絞らない
- 過去の経験に捉われない
上記のポイントに気をつけないと、仕事が見つけにくいです。それぞれのポイントに気をつけたうえで、求職活動に取り組みましょう。