定年退職前にやっておくこととは?必要な手続きの方法について解説
定年退職前にやっておくことは多岐にわたるため、仕事やプライベートに忙しく、つい後回しになってしまうことも多いでしょう。しかし、手続きは早めにしておかないと、あとで間に合わなくなってしまうものもあります。
そこでこの記事では、定年退職前に必要な手続きのほか、会社での過ごし方や普段の生活で気をつけるべきことなどについて解説します。定年退職後に後悔しないためにやっておくべきことをお伝えしますので、ぜひお読みください。
定年退職前にやっておくこと
公的年金
健康保険
定年退職後の健康保険には、以下の選択肢があります。
- 国民健康保険に入る
- 退職前の健康保険の任意継続をする
- 家族の保険の扶養に入る
手続きを始める前に、まずは自分がどれを選ぶのかをよく検討しておきましょう。
国民健康保険に加入する場合は、今まで加入していた健康保険の「資格喪失証明書」を会社から受け取ります。そのあと各市区町村の窓口にある「国民健康保険被保険者資格届」と併せて退職後14日以内に手続きをします。
退職前の健康保険の任意継続者になるためには、以下の条件が必要です。
- 資格喪失日の前日(退職日)まで継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること
- 資格喪失日から20日以内に、「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出すること
手続き先は加入していた健康保険によって異なるため、事前によく確認しておきましょう。
また、家族の健康保険の被扶養者になる場合、家族が勤務する会社の健康保険組合などで手続きをします。しかし、60歳以上の場合は年収180万円未満であることが条件となるため注意が必要です。
雇用保険の失業給付
退職金の受け取りにも手続きが必要
定年退職前に併せて考えておきたいこと
先述した手続きのほかにも、定年退職前にあらかじめ考えておきたいことはいくつかあります。それぞれのポイントについて解説します。
住宅ローン・生命保険
定年退職前は、現在支払っている住宅ローンや加入している生命保険の見直しを考えるのに、ちょうどいいタイミングです。住宅ローンの返済がまだ終わっていない場合は、退職の時点であとどれくらい返済する必要があるのかを確認しておくとよいでしょう。退職金で完済する方法もありますが、老後の資金が足りなくなるなど金銭面のリスクは大きいです。
また、会社の生命保険に加入している場合は、定年退職後も継続して加入ができるのかなど確認が必要です。退職後に必要な保障を検討したうえで、無駄のない内容に切り替えてもよいでしょう。
再就職・再雇用
定年退職前に会社で気をつけるべきこと
定年退職前は、会社内での手続きや身の回りの整理なども必要です。細かく忘れがちですが、退職前に少しずつ準備を進めておくのがよいでしょう。
受け取るものや返却するものを確認する
デスクやロッカーなどの整理をする
業務の引き継ぎ忘れがないか確認する
関係者への挨拶回りをする
定年退職前の生活で気をつけるべきこと
定年退職前は、会社内だけでなく普段の生活でも退職後の生活を見据えた準備をしておくことが大切です。それぞれのポイントについて解説します。
健康面に気を配る
定年退職をすると、自宅にいる時間が長くなり、筋力や体力の落ちてしまう方が多くいます。日々のやりがいを失うことで、認知機能の低下がみられることもあります。
定年退職前から定期的に運動の習慣をつけたり、没頭できる趣味を見つけたりして、心身ともに健康でいられるよう気を配っておくことが大切です。
定年退職後にどれくらいお金がかかるのか考える
厚生労働省の「医療保険に関する基礎資料」(R3年)によると、生涯でかかる医療費は2,800万円で、そのうち49%が70歳以上でかかるとされています。
また、急な病気や怪我で介護サービスを受けることになった場合は、その分お金もかかってくるでしょう。定年退職後はどのようなお金がどれくらい必要になるのか、先を見通しておくことで将来の不安を軽くすることができます。安定した生活を送るために、再就職や投資など、収入を得る手段を考えておくのも一つの手です。
再就職などに向けて学び直しをする
再雇用や再就職・独立を検討している場合は、定年退職前から新たな知識を学んでおくとよいでしょう。IT・介護・語学など、知識をつけることでセカンドキャリアを築きやすくなるだけでなく、学ぶことが脳の活性化ややりがいにもつながります。
まとめ
定年退職前は健康保険や年金関係の手続きのほか、会社での引き継ぎなどやるべきことが数多くあります。もれなく準備できるよう、余裕を持って取り掛かるとよいでしょう。
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