【空港介護士とは?】具体的な仕事内容や活躍場所について徹底解説

公開:2025/01/26 更新:2025/01/26
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空港で人の役に立つ仕事に携わりたいと思うなか、SNSや求人サイト等で空港介護士の求人を目にする方も増えてきたでしょう。しかし、空港介護士という職種はあまり聞き馴染みがなく、イメージが沸かない方がほとんどではないでしょうか。


空港介護士とは、具体的にはどのような仕事内容で、活躍をしている場所はどこなのでしょう。まだまだ知らないことが多くあるかと思います。


本記事では、空港介護士についての大まかな概要を踏まえながら、具体的な仕事内容や、実際の活躍場所について解説していきます。

空港介護士とは?実際に存在する職種?


結論からいうと、空港介護士という職種は存在しません。


では、なぜ空港介護士といった職種が名を挙げてきているのでしょうか。


それは、民間資格であるサービス介助士の資格所持者が、空港や駅などの公共機関で活躍する場面が急増している影響と考えられます。そのなかで、空港内でお手伝いが必要な方への役割を果たすために、「空港介護士」といったワードに変換されてSNSや求人サイト等で認知度が上がってきたのでしょう。


空港内で、高齢者や身体に不自由のある方、お困りごとを抱えた利用者へのサポート役として、大きな役割を果たしているのです。

空港介護士(サービス介助士)の主な仕事内容は?


空港介護士と呼ばれる、空港で活躍するサービス介助士は、主にどういった仕事内容なのか、気になるものです。


ここでは、空港介護士(サービス介助士)の主な仕事内容についてを3点ピックアップし、解説していきます。

  • 高齢者や身体を動かしにくい方のお手伝い
  • 車椅子(車いす)を利用する方への介助
  • 視覚・聴覚障害の方への介助
一つずつ、みていきましょう。

高齢者や身体を動かしにくい方のお手伝い


空港介護士と呼ばれるサービス介助士は、ご案内カウンタースタッフとして空港内に配置されているケースが多くみられます。そのなかでも、空港介護と聞くと高齢者や身体を動かしにくい方のお手伝いを一番に思い浮かべる方が多いかもしれません。

誰もが緊張しがちな空港や機内において、高齢者や身体が不自由な方はさらなる不安を抱えて搭乗の準備を行います。そのような不安を抱える方に対して、おもてなしの心を持ち、適切にケアできるスタッフの存在が空港内では必要なのです。

空港内では、主に搭乗手続きのサポート、細かい字が見えづらい方への配慮、荷物運搬の介助などを中心としたお困りごとを解消します。基本的には事前予約を受けて介助に入りますが、空港内でお困りの方へのサポート役として重要な役割を担う存在といえるでしょう。

車椅子(車いす)を利用する方への介助


空港内において、車椅子を利用される方への介助も大きな役割を果たします。

日常生活、特に公共交通機関などでは、車椅子を使っていない人向けの構造になっている場所が多いのが現状です。そのなかでも、車椅子の方がスムーズに利用しづらい障害が生まれ、生活に支障をきたす場面がまだ多くあるのです。

近年では、ユニバーサルデザインを適用している場所も増え、車椅子利用者の負担も軽減される場面も増えてきました。そのなかで、利用者がさらに気持ちよく移動できるような介助の役割を果たすのが空港介護士です。空港に到着されてからご利用の航空会社チェックインカウンターまでの移動の介助を担い、利用者に安心感を与える大切な存在といえるでしょう。

視覚・聴覚障害の方への介助


視覚や聴覚障害の方にとっても搭乗手続きは大きな不安を抱えるものです。そのなかで、空港介護士として視覚や聴覚障害の方への介助は大きな役割を果たします。

空港内では視覚障害者への手引き、聴覚障害者へ筆談ボード等を活用した接客などを行います。お困りごとを当事者の立場に立って考え、解決に導くためのサポートが大きな役割を担うのです。それは、日常生活の困難な点や公共交通利用時の移動・介助のニーズについて学んだサービス介助士だからこそできる、大きな強みの一つといえるでしょう。

さまざまな視点から寄り添った介助を行えるサービス介助士は、空港内では欠かせない存在なのです。

空港介護士(サービス介助士)になるには?


空港介護士(サービス介助士)になるためには、どのような流れで資格を取得できるか気になる方も多いでしょう。気軽に取得できる資格なのでしょうか。

ここでは、空港介護士になるためのサービス介助士の資格取得の段取りについて、2点ピックアップして解説いたします。

  • サービス介助士の講座を受講し、検定試験に合格する
  • サービス介助士のバッジをつける
それぞれみていきましょう。

サービス介助士の講座を受講し、検定試験に合格する


サービス介助士は、「公益財団法人日本ケアフィット共育機構」が主催する民間資格です。
必要なことをその人、その場にあったやり方でできるようになるための資格であり、介護や福祉の位置づけとは異なります。

空港介護士を目指す方は、まずは受講申込みを行いましょう。在職中の方でも平均2ヶ月での取得実績があるため、挑戦しやすい人気の資格です。

まずは自宅学習テキストで学習し、課題を提出、その後対面かオンラインにて実技教習スクーリング・オンライン講座を受けます。そこから実技教習を受け、検定試験に合格すると資格取得です。

実技教習では、車椅子の操作や歩行の介助などの知識や技術を習得します。介助される側に立って車椅子の操作や障害者への手引きを学ぶため、介助されるお客様の立場や気持ちも体験でき、寄り添った介助が実現できるのです。

サービス介助士のバッジをつける


空港内でサービス介助士として活躍するためには、サービス介護士のバッジを着用する必要があります。

学びに基づいた適切な介助がいつでも提供できることを意味し、空港利用者が安心してサービスを受けるための大切な目印です。バッジ着用時は、特に周囲の状況に気を配り、お手伝いを必要としている方に気がつけるよう、努めていきましょう。

バッジは、サービス介助士の資格を取得すると購入できますが、サービス介助士資格のみが対象者です。准サービス介助士のみ取得の方、サービス介助基礎研修を修了の方は、申込みできないので、資格取得の際は注意が必要です。

空港介護士(サービス介助士)を配置している航空会社は?


では、実際に空港介護士としてサービス介助士を配置している航空会社では、どのような役割を果たしているのでしょうか。

ここでは、サービス介助士を積極的に配置し、おもてなしの心を大きく持つ主な航空会社を3社ピックアップしてご紹介いたします。実際に活躍する空港も、併せてご紹介いたします。

  • JAL(全日本航空株式会社)
  • ソラシドエア
  • AIRDO
一つずつ、みていきましょう。

JAL(全日本航空株式会社)


JALグループでは、2010年よりサービス介助士有資格者を配置し、現在も継続して資格取得を推奨しています。お困りごとを抱える方へ、身体的な補助だけでなく心まで寄り添い、安心感を与える存在として、大きな役割を果たす存在です。

利用者へ接する際の寄り添い方や、お手伝いの方法を実技も含めながら学び、羽田空港や関西国際空港を始めとする国内各地の空港に配置されています。すべてのお客様に安心・快適な旅のサポートを行うため、職種を問わず、すべての空港スタッフ・客室乗務員がサービス介助士の取得を目指しています。

利用環境の整備に積極的に取り組むためにも、サービス介助士は、今後も大きな役割を担う重要な存在となるでしょう。

ソラシドエア


九州・沖縄の翼として全国11ヶ所に就航するソラシドエアでは、サービス介助士の資格取得を進めています。

2016年度より地上係員のサービススキル向上の一環として資格サポート制度が導入され、2019年3月には、羽田空港で勤務する地上係員49人全員が資格を取得した実績があります。

これは、さまざまなお客様のニーズにお応えできるよう、会社全体で取得に向けて順次取り組み、お客様に選ばれるエアラインへと前進するための大きな役割を担うものです。

今後もサービス介助士の存在は非常に大きなものとなり、資格取得者が増えていくでしょう。ソラシドエアのサービス拡大にも大きく期待がかかり、九州や沖縄への旅に安心感を抱く、大切な役割を担うと考えられます。

AIRDO


北海道への交通網として大きな役割を果たすAIRDOでも、「サービス介助士」 資格の取得を促進しています。2017年の段階では200名を超える資格取得者が活躍しており、サービス向上への取り組みの一つです。

また、AIRDOでは、羽田空港の空港カウンターにおいて、誰でも利用しやすい環境を整えています。

従来は立ったまま搭乗手続きをする空港カウンターがほとんどです。しかし、AIRDOでは、高齢な方や障害のある方など、誰でも利用しやすいようにローカウンターを設置して案内を受けられる工夫もしています。

これも、サービス介助士が多く活躍するAIRDOだからこそ、よりお客様に寄り添ったサービスの提供を目指している証ともいえるでしょう。

空港介護士の仕事はどうやって探す?


まだ名の知れない空港介護士の仕事を探すには、どのような手段があるのでしょうか。


ハローワークに問い合わせるのも大きな手段ですが、近年では、スマートフォンやパソコンから簡単に探せる求人サイトが、求人探しの大きな役割を担っています。求人サイトを活用し、「空港介護士」のワードを入力して、一度探してはいかがでしょうか。空いた時間を有効活用できるので、効率的に仕事探しができます。


【PR市場】では、シニアに特化した求人が幅広く用意されており、空港介護士に近い仕事を探せます。求人を閲覧するだけでも、空港内の仕事にたどり着けるでしょう。一度、隙間時間を活用して、検索してはいかがでしょうか。あなたに合った空港内の仕事に出会えるチャンスかもしれません。


まとめ


空港介護士の具体的な仕事内容や活躍場所について解説しました。空港介護士という職種は存在しませんが、空港内で活躍するサービス介助士として、近い将来、空港介護士という名前が定着していくかもしれません。

【PR市場】では、空港介護士として活躍できる、サービス介助士や空港内での求人を多く取りそろえています。本記事を参考に、ぜひ一度探してはいかがでしょうか。

空港利用者に快適な空の旅をアテンドし、空港介護士として大きく羽ばたいていきましょう。


【Q&A】

Q1:空港介護士とは本当にある職種なのでしょうか。
A1:空港介護士という職種は存在しません。しかし、サービス介助士の資格を持つ方が空港内で多く活躍しています。空港内で、高齢者の方や障害のある方やお困りごとを抱えた利用者の方へのサポート役として、大きな役割を果たしているのです。

Q2:空港介護士は、主にどのような業務に携わりますか。
A2:空港内において、高齢者や身体を動かしにくい方や車椅子(車いす)を利用する方、視覚・聴覚障害の方への介助など、お困りごとを抱えた方への介助に携わります。

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