シニア世代必見!パートで事務職の転職を有利にすすめる方法を解説

公開:2024/09/26 更新:2024/09/26
このエントリーをはてなブックマークに追加


シニア世代に人気の事務職は、求人倍率が大変高いです。特に一般的な事務職のパートタイム求人においては、上昇傾向の地域もあるのでなかなか採用されません。


この記事では、シニア世代に人気の事務職への転職を有利にすすめる方法や、事務職の内容などの情報を含めて解説しています。ぜひ最後までご覧ください。


なぜシニア世代にパート事務は人気なのか



シニア世代にとって、仕事で気になるのが体力が続くかどうかです。事務職はデスクワークを中心に行う業務なので、体力的にハンデを感じにくくシニア世代でも安心して始められる業務として注目されています。

特にパートやアルバイトは、正社員募集と違い時間帯や業務時間の融通がきくので、多くの応募者がいます。

応募者はシニア世代以外の方も含まれるので、幅広い世代で雇用枠を取り合う争奪戦になるので、採用されるのは簡単ではありません。さらに、資格や経験者が優遇される傾向にあるため、事務職への転職は大変難しいです。

シニア世代でも未経験で事務職へ転職するためのコツ



シニア世代の方で「未経験でも事務職へ転職したい。」とお考えの方は、次の5つを確認しながら転職活動することが採用率を上げるコツです。

  1. 人手不足の業界や企業を選ぶ
  2. PR市場をはじめ、求人サイトやフリーペーパーなど幅広く媒体を活用する
  3. 企業の求める人物像を想定する
  4. 謙虚な姿勢で対応を待つ
  5. 条件を定めすぎず、妥協点を決めておく
転職はこれらのコツに気を付けることで、採用されやすくなります。このほかに、取得しておいたほうがよい資格もあり、これらの資格を有してたり、実務経験があったりするとさらに有利に転職をすすめられます。取得で有利になる資格として次の3つです。

  • MOS
  • 秘書検定
  • 日商簿記検定
シニア世代になると転職が難しいです。そのなかでもパソコン業務の経験は採用に大きく関わってきます。事務職への転職を考えているのであれば、パソコン作業の経験を証明できる上記の資格を取得しておきましょう。

シニア世代の事務業務と内容



事務職は、裏方で書類や業務管理、スケジュール管理、接客応対や電話対応などさまざまな形で社員や業務のサポートを行う業務です。事務職のほとんどは肉体的な労働は少なく、主にデスクワークが基本です。

しかし、医療事務や営業事務など事務職の種類によっては肉体労働も行う必要があります。自身の強みを理解しつつ、どのような事務作業を行いたいか明確にしておきましょう。

事務業務といっても、いくつか種類が存在します。簡単に事務の種類と業務内容を次にまとめました。

一般事務


一般事務は世間的に「事務職」といわれて想像される業務です。主な内容としては、書類作成・データや書類の整理整頓・書類の処理・来客電話対応・郵送物の発送および仕分けなどです。

基本的な業務はパソコン作業を主軸として進行します。複数の作業が同時進行する機会が多く、業務が滞るとほかの組織または部署や社員へ大きな影響が出るため、重要なポジションです。

集中力はもちろん、緊急時の臨機応変で柔軟な対応が求められます。

営業事務


営業事務は営業職のサポートを行う事務職です。具体的な内容は、メールの確認や返信・問い合わせ対応・見積書や発注書の作成・商材の在庫確認など、営業を円滑にすすめるサポート業務が多いです。

企業によっては、営業の際に使用されるプレゼン資料の作成を任されることがあります。状況にもよりますが、営業スタッフの代わりとしてクライアントや案件取引先などへ営業活動を行います。

営業活動も行うので、事務作業に必要なスキルのほかに、コミュニケーション能力も求められる事務職です。社内外と関わり良好な関係構築を求められ、臨機応変な対応能力も求められます。

経理事務


経理事務は、会社のお金に関わる事務業務です。伝票記帳・入出金管理・預貯金管理・月次決算や年次決算・決算目的の集計や書類作成・給与や賞与や税金関係業務などがあります。

会社で動いたお金を扱う業務なので、少しの計算ミスや入力ミスがあればあとになって修正するのに大変労力と精神力が必要です。また、お金の管理は強い責任感が必要で、ミスがあれば社内外に迷惑がかかります。信用問題にも発展しかねない重要なポジションです。

正確かつ慎重に業務を進行し、責任感を持って仕事をする能力が必要で、時期によって重要となる業務が変わってくるのでスケジュール管理能力も必須です。

人事労務事務


人事・労務事務は社員の評価や、人材の採用など雇用にも関わり会社の安定や成長に関わる事務です。ここでは人事労務としていますが、人事と労務では業務内容がわかります。

人事の業務は、人材の採用や育成、管理、評価が主な業務です。一方で労務は福利厚生の管理や導入、従業員の退職時の手続き、給与計算などを行っています。

経営を円滑に行うため、物事を感情にとらわれず客観的にとらえる冷静さが必要です。そのため、同一社内でも価値観や希望が相反し、嫌われやすいポジションでもあります。

会社の経営のためとはいえ、同一社内から嫌われるのは気持ちよいものではありません。そのなかで感情に流されず機密や規則を厳守し取り組んでいける方に向いています。

総務事務


総務事務は、企業によっては総務部として会社内に部署があり、そのなかで事務業務をします。主な業務内容は、従業員が仕事をするのに必要な機械や備品を管理する仕事で、消耗品の在庫管理や発注、機材の修理依頼などを行います。

また、総務の事務は多岐にわたり、機材や在庫管理のほかに、会社行事や運営に必要な書類の保存や管理も業務対象です。会社運営を全面的に支える役割となり、状況によっては部署の在庫補充の確認や機材点検など、細部にまで注意を配り職員の大まかなスケジュールも把握する必要があります。

ほかの方をサポートするのに喜びを感じる方に向いている事務職です。事務職をすすめる能力だけではなく、相応のコミュニケーション能力も必要です。

金融事務


金融事務は、金融関係の企業に勤める際に関わる事務作業です。業務内容は関わる企業によって変わってきます。

銀行窓口では、申込受付やお客様からの入出金処理、口座開設手続きです。証券会社は、口座開設手続きや市場データの調査、決算データのとりまとめです。保険会社では、見積書や請求書・申込作成、入金処理などがあります。

会計や計算、そのほか金銭管理や処理をするスキルが必要です。必要となる資格として日商簿記やファイナンシャルプランナー、証券外務員資格などがあります。

金融事務は、業務内容から計算や入力など、お金や数字をみても違和感なく作業ができる方や、経済・投資などに関心がある方に向いている事務職です。

法務事務


法務事務は法律関係の業務に関わります。例えば契約書の確認や問題点の指摘、特許権や商標権などの知的財産権の保護および管理、顧問弁護士などの窓口として相談対応や整理、報告などを行います。

また、法務事務に関するトラブルが発生した場合は、臨機応変に都度対応しなければなりません。

働く業界によって関連する法律が変わるため、「これだけ覚えておけば大丈夫。」となるわけではなく必要とされる知識の習得は必須です。

法律に関わる事務は特に責任感ある業務であり、機密情報を漏洩しないよう日々努める必要があります。まじめで積極的に学ぶことができ、守秘義務をまっとうできる方に向いています。

貿易事務


貿易事務は、貿易に関わる業務をサポートする事務職です。貿易事務の内容は、工場への出荷依頼、貨物運搬の車両および船の手配、輸出通関の手配など広く関わります。

貿易に必要な書類作成、出荷や納入管理も行い、些細なミスが大きな損害につながりかねない重要なポジションです。

海外との貿易をしている商社であれば、対応する言語で会話する必要があり、複数の言語を話す必要があります。

多言語を話せる方におすすめできる事務職です。また、取引先や運送時間を考慮したスケジュールを組む必要もあり、スケジュール管理能力が高い方も転職先として有力といえるでしょう。

医療事務


医療事務は、病院や診療所などの医療機関に関わる事務業務を指します。主な内容は受付業務、レセプト業務、クラーク業務の3つに分けられます。それぞれの業務内容をまとめると以下の業務です。

  • 保険証を掲示してもらい確認
  • 問診票の記入依頼
  • 医療費の計算や会計作業
  • 領収書発行
  • 処方箋を渡す など
レセプト業務は、保険請求に必要となる書類の作成です。主に診療報酬明細書を作成し、保険請求に関わる書類の作成や作業を行います。

クラーク業務は、医師や看護師のサポートを行う業務です。検査データや準備、入退院の手続きなどです。

学校事務


学校事務は、学校などの教育機関で行う事務職です。業務内容は、児童や生徒に必要な書類・証明書の発行、生徒募集書類の作成などです。

学校窓口として児童生徒、保護者から入学希望者まで対応します。来客対応や奨学金の受付業務も請け負うため、幅広い業務へ対応する能力が求められます。

教育に携わってさまざまな方と関わりたい方におすすめな事務職で、高いコミュニケーション能力と思いやりが必要です。

シニア世代に求められる事務スキル



競争率の高い事務職へ転職したい場合、次に挙げるスキルを取得しておくと有利に転職活動をすすめられます。

  • パソコンスキル
  • 臨機応変に対応するスキル
  • コミュニケーションスキル
  • 精度の高い作業スキル

これらは高齢者だからといって取得するのが難しいスキルではありません。コミュニケーションスキルや臨機応変に対応するスキルなどは、社会経験より取得したスキルを活用できます。

事務作業はサポートを中心とした業務のため、全体的に共通するのは、裏方として貢献できるかどうかです。主役を演じたい方には向いていません。サポートをすることに喜びを感じる傾向にある方は、事務職に向いているでしょう。

パソコンスキル


事務作業のほとんどはパソコンを使用します。そのため、基本的なパソコンの操作方法を知っておく必要があります。基本的なパソコン操作とは、WordやExcelなどの初歩的な使い方です。

ブラインドタッチや入力速度は入力作業に対して有利にすすめられます。ただし、タイプミスはなるべくしない正確さは必須です。

パソコンを使用した業務経験のある方は、転職活動の際にアピールポイントとして評価が高く、未経験者よりも優先的に採用されます。

臨機応変に対応するスキル


事務職は、決まった仕事を淡々と行うイメージを持たれることが多いですが、業務内容の変更が多い業務です。

電話対応や接客、業務の追加、他部署からの緊急依頼など優先度や重要度、迅速な対応が必要な場面が多々あり瞬時に対応するスキルが必要です。

コミュニケーションスキル


事務職は、社内外のさまざまな方とコミュニケーションをとりながら業務をすすめます。メールやチャット、電話や対面など状況に合わせた対応が必要となり、スムーズに業務をすすめるには必須のスキルです。

特に、営業事務では代わりに営業活動やクライアントへの対応をすることもあり、高いコミュニケーションスキルが必要です。

精度の高い作業スキル


迅速な作業は事務職において重要なスキルです。しかし、タイプミスや計算ミス、発注ミスがあるとほかの社員や部署へ迷惑がかかります。そのため、業務に取り組む際は、作業の正確性も重要です。

正確で迅速な書類データや伝達、報告など、事務職は正確に業務を管理または処理する必要があります。

データや発注ミスは他部署やクライアントなど多くの方々へ影響が出ます。そのため、複数の業務を取り組んでいても正確にすすめるスキルが必要です。

シニア世代が転職を有利にすすめる3つの取り組み



事務職に転職を考えているなら、次の3つを意識して活動に取り組むと有利にすすめられます。

  • 自己分析と強みを把握
  • 高齢者向け就業支援プログラムを活用
  • 年齢に対する積極性
自己分析を行い自分の得意な分野や強みを把握することで、転職活動を効率的にすすめられます。特に、業務経験で培ったリーダーシップや専門知識は大きな強みです。

高齢者向けの就業支援プログラムは、シニア世代の再就職に効果的でスキルアップ講座や就業照会サービスを提供しています。必要に応じてハローワークで、担当者から提案があるので積極的に活用しましょう。

シニア世代は、いままでの経験から多くのスキルを取得しています。その強みを積極的にアピールして、採用率を上げましょう。

シニア世代の有効求人倍率と転職求人例



厚生労働省によると、一般職業紹介状況(令和3年)ではシニア世代の一般事務は営業販売関連事務まで1倍を下回る状況です。求人倍率が低いと応募しても採用が難しい状況です。

そのなかで、生産関連や運輸では業界が深刻な人材不足から、事務職の求人倍率が高く採用されやすい傾向にあります。

転職をするうえで、採用されやすい求人を見つけることも重要です。特に、アルバイトやパートは採用側も雇用しやすく、転職をすすめるときに注目しましょう。

ここで、アルバイトの例として実際にPR市場の求人に出ていたものを紹介します。

勤務地は千葉県、平日週5勤務、パソコン作業が好きな方

業務名 事務スタッフ
雇用形態 アルバイト
報酬 時給1100円


上記のような求人が、シニア向けの転職サイトにて紹介されています。自分の希望に合ったものがあれば、すぐに応募しましょう。

まとめ



シニア世代では、長く働けて体力的な心配が少ない事務職への転職が人気です。しかし、応募に対して求人者が多く転職は難しいのが現状です。

採用率を高めたいならパソコンスキルやコミュニケーション能力などのスキルを身に着け、日商簿記検定など有利にすすめられる資格を取得するなどの活動を行いましょう。

転職活動のなかでもパートやアルバイトは正社員より採用されやすいので、PR市場など求人サイトを活用し、積極的に応募しましょう。


【Q&A】

Q.シニア世代になってから、事務職への転職は可能でしょうか?

A.可能です。シニア世代からでも事務職へ転職できますが、多くの世代と競争しなければなりません。積極的にスキルや資格を取得し、採用されるよう頑張りましょう。


Q.事務職へ転職を成功させるための方法やポイントはありますか?

A.パソコン操作や精度の高い作業など自分のスキルを上げて、人手不足の業界が出す事務職の求人へ応募することです。特に自分の強みを把握していれば、求めている企業へ大きなアピールができるので、有利に転職活動をすすめられます。


0